森庄銘木産業株式会社 吉野北山磨き丸太専門メーカー 性能表示付き優良材

森庄銘木産業株式会社吉野


森庄銘木レポート

奈良県が誇る日本の伝統産業探訪(建築士会「SHIKAI NARA 2010」に連載)

『吉野杉・磨き丸太』@

磨き丸太の生産は京都の北山杉が有名ですが、今回は、ご当地吉野産の磨き丸太産業についてしらべてみました。すると、意外に歴史があることに気づきました。

吉野産磨き丸太の歴史

千利休でおなじみの室町時代における茶の湯の広まりとともに、茶室作りや数寄屋造りなど和風建築の適材として磨き丸太の生産が行われるようになりました。本県では江戸時代末期の頃、吉野の小川郷(現在の東吉野村小川地区)で磨き丸太の生産が始まったと言われ、明治20年〜30年頃から吉野郡や宇陀郡の各町村で本格的な生産が始められました。その後、茶室や数寄屋造りのみならず一般建築においても玄関の庇桁、ポーチ柱、床柱、床がまちなど住宅の様々な部材に利用されるようになりました。手入れの行き届いた光沢のある奈良県産の磨き丸太は、最高級の建築材として全国で定評があります。

吉野杉の植林・育林の特徴

吉野林業の技術の特徴は、農業技術を取り入れたことにあります。実生(みしょう)から得る苗木、密植植栽、下刈り手入れ、間伐、伐倒後の葉枯らし等の一連の技術に農業の知恵を随所に見ることができます。
吉野杉の品種は、実生造林であるため明らかには固定されておりません。一方京都の北山杉は、若木の枝先の挿木(さしき)造林であるため、品種は「シバハラ」「トミス」「サンブ」等、固定に成功しています。
植栽は、2〜4月初旬の春先に行われます。2年生の苗木が、一般的には1町歩(約1ha)当たり7,000〜8,000本の密度で植えつけられます。これは、1坪当たりに換算すれば、2.3〜2.6本となり、かなりの密植です。最近では1町歩当たり6,000本位になってきています。
下刈りの手入れは、植付け後3年間は年に2回、6月下旬と8月中旬に行われ、その後4〜5年間は年に1回8月下旬に行われます。その方法は横一列になり、谷から峰に向かって受け持った幅を丹念に下草を刈り取ります。
最初の除伐は、7〜10年生にその成長の度合いを見ながら行われ、約2割の若木がこの時に除伐されます。除伐と並行して下枝払い、いわゆる「ヒモ打ち」が地上約1.5mの高さの枝までなされます。これにより林地の風通しが良くなり、後の作業性を高めることができますが、木の元末の差をなくし通直に育てるために大事な作業です。
間伐は13〜14年生、23〜24年生、…、と約10年置きに行われます。
このような山の手入れは古く先代、先々代…と繰り返し受け継がれてきておりましたが、
昨今の住宅様式の変化や住宅着工数の激減、大手ハウスメーカーの台頭などにより国産杉・桧材の需要が減ってしまいました。とくに、和室にたくさん使われておりました吉野産杉・桧の役物(無節材)の需要が激減してしまい、それにより吉野材の価格も暴落してしまいました。ということは、山元にお金が還元できない状況であるということになります。だから、伐れば伐りっぱなし、植えれば植えっぱなしというのも無理ありません。しかし、我々は先代から譲り受けただいじな資源をしっかり受け継ぎ、また子孫に譲り渡す使命があります。今現在あまり必要とされていなくても今やっとかないと20年後、40年後立派な木にはなりません。だから頑張って山を育てています。
伐採の時期は、年に4回あります。春伐り4月〜5月下旬、土用伐り7月中旬〜8月中旬、秋伐り9月〜11月、寒伐り1〜2月。その中でも、「大つち」「小つち」「土用」と言って、お月さんの形(新月、満月)による虫の活動への影響を考えた伐採を行っているのは先人からの経験による貴重な伝統と言えるでしょう。また、伐倒は斜面に対て上向きに行われ、「葉枯らし」と言って、木の先端部の枝葉を残すとそこから樹心の水分が大気中に放出され、渋が抜けるので吉野杉独特の赤味を帯びてきます。また、その分軽くなるので搬出作業も容易になります。
吉野杉の特徴である無節、円満、通直、元末同大、年輪幅均一および綺麗な赤味というものは、このように何代にも渡る人の手と、吉野地方の自然とで造り出されるのです。

記・森庄銘木産業椛纒\取締役 森本定雄】

《用語解説》

大犯土(おおつち)、小犯土(こつち)

樹木も生物である以上、人間と同じようにバイオリズムがあると考えてよいと思います。活発に活動する時期と、活動が沈静化する時期とが交互に訪れます。抵抗力が落ちる時期に伐採すると、虫が入りやすくなります。また、除伐材を山に放置する場合は腐り易くなります。大犯土(おおつち)は、庚午(かのえ うま)の日から丙子(ひのえ ね)の日までの7日間、小犯土(こつち)は、戌寅(いぬ とら)の日から甲申(きのえ さる)の日までの7日間をいいます。大犯土、小犯土の故事来歴については、いろいろの説がありますが、本質的には土の働きに休養を与える意味からでしょう。とにかく大犯土、小犯土の期間中は土を犯すことは忌むべきで、特に屋敷内の動土は凶で、これを犯すと災害を被るとされています。ただし大犯土と小犯土の代わり目の丁丑(ひのと うし)の日は間日(まび)とされ、障りのない日となっています。

土用〈どよう〉

一年の春・夏・秋・冬にそれぞれの四季の土用があり、その期間は約18〜9日です。この期間中は、とくに動土、土木工事に着手することは大凶とされています。

→「吉野杉・磨き丸太A」へ

 

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